君と嘘だらけの世界を壊すRPG

ゲームレビュー

どうも、きびだんごです。

今日は久しぶりに、ゲームのプレイレビューを書かせていただこうと思います。
今回遊んだゲームはかなりのボリュームを誇る長編RPG。
ひとつのゲームに長時間夢中になったのは一体どれくらいぶりなのか……!

NEET株式会社(通称ニー株)「デジタルゲーム事業部」より発売された記念すべき第1作目。
君と嘘だらけの世界を壊すRPG「ブラックブレイカーズ ~Break the untruth world~」!
巨大な壁によって守られた閉鎖的な都市「イオ」で、陰謀渦巻く強大な悪の政府に立ち向かう若き戦士たちの物語です。

イオに住む人々は幼い頃から、政府「トロイメライ」によって定められたプログラム「全市民救済システム」を受けさせられていました。
これさえ受けていれば、何不自由なく安心して生活が送れるみたい。
そう聞くと素晴らしいとか思っちゃうのですが……とんでもない。何とこのプログラム、最大の特徴は「現存社会に対して疑問を持つことは許されない」というルールです。
企業は当たり前のように市民をこき使い働かせ、市民は当たり前のように企業に感謝しながら尽くしていく。
不満を漏らした者、逆らった者、プログラムの意にそぐわない者は厳しく処罰される。
それが普通となってしまった都市……どう考えても洗脳ですありがとうございました。

そんな腐りきってしまった現存社会を変えようと、選ばれしエージェント「デイブレイク」がついに立ち上がる!

腐った世を矯正し新世界を切り開く! 厨二病カリスマエージェント・ネオ!
かわいい顔してしっかり者! プリティエージェント・エル!
機械のことなら何でもござれの理系頭脳派! インテリエージェント・エグゼ!
仕事中にいきなりひらめいたように飛び出して山籠りし出すという常識ではありえない奇行に走った大物己の肉体の美に磨きをかけ、変幻自在に舞い踊る! 変顔師バーニングエージェント・トム!
(この4人それぞれの頭文字を合わせると……)
個性あふれるユニークなエージェントと、その愉快な仲間たちによるブラック企業撲滅物語が幕を開けるのでした。

オープニングからプレイヤー操作開始に至るまで、たくさんの情報がてんこ盛りだったため最初は戸惑うかもしれません。
とはいえ基本的にストーリーは1本道で冒険の目的も「悪い会社をボコボコにして反省させよう!」という非常にシンプルなものとなっているため、すぐに世界観になじみ物語に入り込めました。

決して私たちの生きる社会でも遠くない「ブラック企業」。
そこで機械のように働かされ、時に理不尽な仕打ちを受けて苦しむ人々を救うべく主人公ネオたちは片っ端から問題企業へと突入していく。
たまに遊んだり息抜きをしておくのも忘れないエージェントの鑑たち。
普段はおちゃらけているけど、悪の企業と対峙する時のネオ君たちのカッコよさは必見ですな。

終盤のネタバレは避けておきますが、とにかく最後の黒幕と対峙した主人公たちが今までの戦いを経て何を得てきたのか、自分たちが何のためにここまで突き進んできたのかを堂々と語るシーン、そしてエンディングのとある会話は本当にグッときました。
現実でも、こんな組織があればなぁとかちょっと思ったり(やることは直球的でめちゃくちゃだけど、腐った世の中を直して苦しむ人を救いたいという想いと信条は素晴らしいと思います)

戦いの舞台となる企業は飲食チェーン店、電力会社、汚れたオフィス、テーマパークなどなど様々な系列。
さらに企業の名前はどことなく実在のそれと似ているものもあります……「これ絶対あの企業だよな(笑)」ってわかった時は思わずフフッとなりました。
某居酒屋チェーン店とか、某電力会社とか、あれとかそれとか。
ダンジョン難易度は最後のステージだけ少し広くて迷ってしまったものの、他はそこまで複雑な造りをしていないため易しいほうかなと感じました。

戦闘のユーザーインターフェースはRPGツクールVXのデフォルトのものでなく、独自に組まれたシステムをふんだんに使ったオリジナルのものといえるでしょう。
メニューも戦闘も見慣れないものばかりで、特に戦闘時の視覚的な演出は思わず「これスクリプトどうなってんだ!?」と驚きました。
それぞれのステージに「逃げた鶏」や「店員」「チャラ男」「ロボット」といった特徴的なエネミーが待ち構えていたり、レバーや電撃の仕掛けが散りばめられていたのがおもしろかったです。
普通のファンタジーものと違って生身の人間が襲い掛かってきたりするコワーイ世界……(冷や汗)
エネミーの名前が非常に凝っていて見た目も楽しい。

実はこの「ブラックブレイカーズ」、従来のゲームとは異なるシステムや仕様がたくさん詰め込まれています。
いくつかまとめてみると、まず戦闘時の状態異常の名称ですかね。これ実は覚えるのにちょっとだけ苦労しました(笑)
腹痛(毎ターンHPが減る)、お先真っ暗(物理攻撃の命中率が大幅に下がる暗闇状態)、妄想(行動不能、ダメージで治る)、憂鬱(行動不能、ダメージで治らないけど自然回復する)、錯乱(味方に攻撃する)、不幸(腹痛+お先真っ暗)、戦意喪失(HP0の状態)。
恥ずかしながら説明読んだはずなのに妄想と憂鬱の違いがわからなくなったり、不幸の効果をド忘れしてしまったり。
それともうひとつ……このシリーズとアサシンさんのゲームにしか存在しないであろう、恐ろしい状態異常「ハゲる」も見過ごせません。
何と男性キャラにしか効果がないけど、かかってしまうと全ての能力値が半減してしまう厄介な異常! 何度もかかって大変でした(笑)
監禁アサシンちゃん」で大変な目に遭わされた状態異常「ハゲ」は、こちらのゲームが発祥とのことです。
ハゲるのが怖いならみんなスキンヘッドにしたらいいじゃない

それと回復アイテムや装備品も妙にリアリティがあるというか、やっぱり現実の世界なんだなーと思わせられる品々が。
普通とは違う、こんなの絶対この作品でしか見られないだろうと驚かされる斬新な発想やネーミングセンスに、ただただ感服でございます。
ただ状態異常系の攻撃アイテムは、最初の頃はよかったけど終盤に近づくにつれてだんだん効かない敵も多くなってきてしまったのは残念。
特に敵全体を戦意喪失状態にするドリアンなんて、50個くらい買ったのにほとんど役に立たないという泣きを見るはめに……もしかしたら運が悪かっただけかもしれないけど(笑)

そうそう、戦闘中に使用できる攻撃用アイテムに「輪ゴム」というのがありまして……これについてはぜひ話しておかなくてはなりません!
このアイテム、店で買うと20円とめちゃめちゃ安いのですがその性能はぶっ飛んでいました。
何と命中率100%+素早さ補正、威力は通常攻撃よりちょっと強めという壊れ性能! 極端な話、おそらくこれだけ使ってクリアすることも可能なのではないでしょうか!?
実は私も、ラスボスと準ラスボスは最後のターンに全員輪ゴム連発でとどめを刺してやりました(笑) とにかく外さないため、通常攻撃に比べて本当に効率よく相手にダメージを与えられる大変ありがたい攻撃道具! バチーン
輪ゴムなんかで倒れるラスボス情けない格好恥ずかしくないの?(棒読み)

ストーリー、バトルシステムだけで大変濃厚な作り込みであったため、レビューするにしてもどうやってまとめるのがいいか悩んでしまいましたが、とにもかくにも遊んでみてほしいというのが私からの切なる願いです!
何というか文章でうまく説明できない魅力があるのでもう。

では最後に……「ブラックブレイカーズ」最大の要素についてご紹介させていただきましょう。
このゲームには最初にゲームモードの選択があるのですが、ノーマルモード「普通にニューゲーム」とは別にもうひとつ用意されているモードが存在します。

それが「クズくてニューゲーム」……ククク……クズの世界へようこそ。
画像にある通り、何と雑魚戦はもちろんラスボスに至るまでとにかく全てのバトルをすっ飛ばせるという、ムードもへったくれもない仕様。
デジタルゲーム事業部の制作者様いわく「戦闘だるい、早く進めたい」という方に向けて用意された、ストーリー重視の方や忙しい方のためのモードだそうですね。
ストーリーをゆっくり楽しみたい私にとっても正直、これほど嬉しいシステムはないと思いました。

実は最初、このモードでプレイしちゃったのですよ。
もう数ヶ月前になりますが……その時はとにかくどんなストーリーなのかとじっくり読みたかったのと、やはり戦闘があまり得意じゃないということもありましてね。
プレイする前は主人公側に特殊なスキルを実装してあって、それを使えば超絶ダメージが放たれて敵が全滅する仕組みだろうと予想していたのです。
ところが現実は違いました。本当に文字通り一瞬で終わりました。戦闘画面すら映らない! 速すぎィ!!
ハッキリ言って、いくら何でもこれを初見プレイ時から実装してしまうのはあまりにもったいない!
なのでせめて次回作からは、2週目以降に物語のおさらいをしたい人向けとして実装するのがいいかなと思います。せっかくあんなに素晴らしいバトルシステムやエネミーが用意されているのに、これでクリアしてハイ終わりじゃ悲しすぎますもの!
(なお今回はきっちりじっくり戦闘含めて楽しくプレイさせていただきました。プレイ時間は通常モードで約7時間半、クズくてニューゲームで約2時間ほど)

巨大なる悪に立ち向かう若き戦士たちの物語「ブラックブレイカーズ」の感想は以上となります。
簡単に言うと難易度やバランスが細かく調整されていて、簡単すぎず難しすぎない程よい骨太ゲーム。
普通のファンタジーやアドベンチャーはやり尽くしたな~という方、ブラックな現実に疲れてスカッとしたい方にぜひおすすめしたい作品です。

「ブラックブレイカーズ」は、有料で販売されております。
ぜひとも以下のリンク先にてどうぞ!(ページ移動します)

【ダウンロード版(有料)】

現時点で一番長いレビューとなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
まだまだ埋もれがちなこの物語を、今後少しでも多くの方々の手に取ってもらえたらとても幸いです。
アサシンさんたち制作仲間が現在制作中の「ブラックトリガーズ」にて、ネオ君たち主人公4人が登場するのでそちらも乞うご期待!

それではまた!